2009年11月12日

移民の話

ずっと前にイタリアは人種のるつぼのようだと紹介したことがあります。

もちろんこの状況はイタリアだけではなく、ヨーロッパの他の先進国にも言えることかもしれません。

東ヨーロッパやアラブ、アフリカ諸国、ロシア、フィリピン、中国、中・南米の国々からの移民が後をたたずに益々増加傾向にあります。


さて、昨年の夏にあるルーマニア人の女性と知り合いました。

バスの中で隣同士になり、話しかけられもちろんその場で終わったわけですが、それから時間も曜日もバラバラなのに、何度もこの女性とバスの中で会いました。

トータルで何回くらい出会ったかわかりませんが、最近になってお互いに何か意味があるのかも?という気になり、お昼でもいっしょにしようということになりました。


ある日曜日のお昼に彼女のアパートにお邪魔してお昼をいっしょにしました。

彼女の名前は、Fausta(ファウスタ)。

バツイチで成人した娘さんがルーマニアにいるとのこと。

彼女はイタリアに来る前にオランダに行ったそうですが、オランダは2000年まで外国人にとてもオープンで仕事の機会も与えられ、人も温和で環境的にも整っていてとても住みやすいところだとかなり褒めていました。

ただし、その後移民がかなり増えてこの適用はなくなり、彼女は残念ながら正規な滞在許可がもらえず、やむなくイタリアに来たと言っていました。

最初は移民としてイタリアに入ったようですが、2007年にルーマニアはEUに加盟したので今では自由にイタリアに住むことも可能になりました。


さて、イタリアで三面記事に登場するトップスリーの中にいつも入っているのが悪評高きルーマニア人。

彼女いわく、ルーマニアはとても貧しい国で、物価がイタリアと同じくらいなのに、給料はイタリアの1/10にも満たず、当然ほとんどの人が生活できずに他国へと移り住むわけですが、イタリアでもいい仕事につくのは至難の業。

給料が高く、プロフェッショナルと呼べる仕事につけるのはイタリア人だけで、それ以外のあまりしたくないような仕事のみ外国人に回ってきます。

悪評高きルーマニア人というのは、特に最近イタリアに入ってきた人たちが多いそうで、彼らはお金に餓えていて、少しでも生活を変えたいのに、そうさせないイタリア社会に反発しての行動とも受け取れます。


イタリアで外国人がつける仕事は老人ホームなどでのお年寄りの世話か家の掃除がダントツ多い。

あとは、レストランのウェイトレス、販売員など。もちろん他の仕事もあるにはあっても数が少ない。もし少しでも資金があれば、自分の仕事を何か立ち上げることも可能。しかしながら、移民と呼ばれるような人たちは貧しくてイタリアに稼ぎにきているわけで、資金なんてあるわけがない。


彼女は自国で大学も出たようですが、今はお金持ちのお年寄りの家のお掃除に毎日でかけています。週4日、夕方から夜までエステシャンの免許をとるために学校に通っています。給料は生活していけるだけはもらえているようなので、彼女の場合、まだラッキーといえます。


移民の中には、仲介者に莫大なお金を払ってイタリアに来ている人達もいます。彼らはイタリアに到着してから現実の厳しさを知るわけですが、すでに帰る家もなく、民芸品や花などを売り歩いたり、それもだめなら物乞いをするしかありません。

若い女性やトランスなら娼婦として稼ぐという人たちも出てきます。

移民の中で一番お金持ち?といってもいいのが中国人です。彼らはいつも一つのグループとして行動し、お互いに助け合い、強く生きています。

イタリア人から聞いた話ですが、彼らは亡くなると遺体はどうするのか不明とのこと。中国人のお葬式なんていうのも聞いたことがないとか。


話が飛んでしまいましたが、ファウスタとは話も弾み、トルココーヒー(コーヒーの上澄みを飲む)占いなんかもやってもらい、最後には顔のマッサージまでやってもらいました。

日本人には想像もできないくらいの苦労があるんだとは思いますが、彼女のように生活が大変でも、明るく頑張って生きている女性を見るとこちらもパワーをもらえて気分が明るくなります。

彼女とは又会っておしゃべりしたくなりました。

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